ジメジメした蒸し暑い日が続いていますね。
皆様、気分まではお空のようにどんより曇ってしまいませんように。
湿気も肌や粘膜、髪を潤すものと思えば少しは気持ちも晴れますね。
さて、虫歯の話などを患者さんとしていると
「虫歯にならないようにしっかりカルシウムを摂っているんです!」
とおっしゃる方がいます。
歯の主成分はカルシウムですから、カルシウムを摂って歯を強く!
というお気持ちはわかるのですが、実はこれ「半分間違い」です。
「大人になってからカルシウムをいくら摂っても、まず歯は強くなりません。」
なんだか、夢も希望もない話になってしまって申し訳ないのですが…。
■大人の歯とカルシウムの関係
いったん出来あがってしまった歯はカルシウムの移動がほとんどないと言われています。
ですから、大人になって歯が完全に出来あがってしまった後はいくらカルシウムを摂取してもそれ以上に歯は強化されないのです。
しかし、良いこともあります。
もし、体内のカルシウムが不足しても歯がもろくなることはありません。
歯の表面はエナメル質という血液の通っていない石のようなもので出来ているので大丈夫。
体内のカルシウムが不足した場合は骨からカルシウムが溶かされて利用されます。
歯は関係ないんですね。
ただ、歯とカルシウムが大きく関係する時期もあります。
これが先ほど「半分間違い」と述べた理由です。
■子供の歯とカルシウムの関係
その理由とは「歯が出来る時期にカルシウムをしっかりと摂らないと歯は強くならない!」ということです。
乳幼児期や歯の萌え代わる時期は特にカルシウムを必要としますので、しっかり摂取しなければいけません!
毎年6月は学校で歯科検診が行われます。
「虫歯あり」の用紙を持った子供たちで院内がにぎやかになる時期です。
みんな、乳製品やお魚、お肉しっかりと食べて歯や骨を強くしてほしいと思います。
そしてお母様方、よ~く噛んで食べているかしっかりと見てあげてくださいね。