新緑の季節、日の出時間も早くなって早朝の散歩は気持ちの良い一日のスタートとなりますね。
しかし、歯の調子が悪ければそうもいきません。
適度に運動をすれば食事も美味しくいただけます。
今回も患者さんたちからの素朴な疑問にお答えしましょう。
■親子の歯質は同じなのか
「私の両親は昔から虫歯や歯周病で苦労しています。親に似て私の歯も弱いの?」
よくある質問の1つです。この質問の答えは「そうかもしれませんね。」です。
「なんともあいまいな・・」と思われることでしょう。
しかし、「歯や歯肉の強い弱いが遺伝するかどうか?」の答えはYESでありNOでもあるのです。いったいどうゆうことなのでしょうか?
■YESの理由、NOの理由
まずは、なぜYESなのか?
例えば歯周病の直接的原因は細菌だといわれています。
これらの細菌が住みやすいお口の中の環境が遺伝したり、親から子へと細菌感染が起こったりすることは十分考えられます。
虫歯については、子は親と同じような食生活や生活環境になりやすいです。
結果、親に似て虫歯になりやすいという状態につながると考えられています。
次に、なぜNOなのか?
細菌や生活環境だけが虫歯や歯周病を発生させるわけではありません。
タバコ、ストレス、薬の長期使用、老化、歯並び、かみ合わせも原因となります。
また、[糖尿病] [白血病] は特に歯周病が発生しやすい病気だといわれています。
これらは遺伝とは直接関係なく、身の回りの要因が症状を増長させるとの考えです。
■弱い人には可能性がある
正直、このような質問をされる裏には「歯を一生懸命磨いていても虫歯や歯周病になる人もいれば、磨かなくても大丈夫な人もいる。」
「不公平だ!矛盾してる!」と叫びたい気持ちが隠れているのではなでしょうか?
しかし、自分が虫歯や歯周病になりやすいからと投げ出さず前向きに取り組んでくださいね。
日々の努力や歯科と協力でのり越えられることは多いです。
弱い人ほど大切にします。
それは可能性へと繋がるでしょう。